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読み札「ひ」~川原畑の百八灯~

毎年8月16日、暗闇に明かりが灯り、ロケット花火の賑やかな音が湖の対岸まで響き渡る…はずが今年は静か。

 

 

コロナの影響で中止かもしれないと不安になりながら行くと、規模を縮小し、大人だけで集まり花火はやらないで明かりを灯すのみ、とのことでした。でも、「これこそが『川原畑の百八灯』本来の姿なんだよ」と地元の方が教えてくださいました。

 

 

本来、お盆の共同送り火であるこの行事は、中学生の年長者が「親方」を務める子供たちだけの行事だったそうです。もちろん花火もなく、火を灯すだけの行事。そっかぁ、かるたの絵札と私が知っている百八灯の雰囲気と違うなぁ、と思っていた疑問が解けました。

 

 

だんだん花火もするようになり、大人も加わるようになり…現在の形になったんだとか。
「昔はこうだった」「俺が親方の時は」と懐かしそうに話す地元の方の嬉しそうな表情が印象的な今年の百八灯でした。

(豊田香織)

 

 

川原畑字東宮の三ツ堂には閻魔さんがまつられている。毎年お盆の八月十六日には子供たちが盆飾り竹を毎戸からもらい集め、それを1mぐらいの長さに切り裂きを割ってひで(今はローソク)を挟み、お堂を中心に参道沿いに百八本立て、一斉に点火する。火は焔をあげ燃え上がり壮観である。人間の持つ百八の煩悩を鎮める行事である。

 

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